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2000年2月28日
ローランド株式会社
大阪市北区堂島浜一丁目4番16号


品 名/ 品 番
発売日
年間販売予定数
バリフレーズ・プロセッサー
VP-9000
2000年3月3日
10,000台

 ローランド株式会社(社長:、http://www.roland.co.jp 資本金:92億73百万円)は、 録音された音声を再生する際に、「音の高低」「テンポ(速さ)」「音質」という、音を構成する3つの要素を、独立して、リアルタイムにコントロールする技術「VariPhrase(バリフレーズ)」を開発いたしました。(特許出願中)
  この技術は、既存のシンセサイザー/サンプラー/レコーダーの概念を塗り替えるとともに、他の電子楽器のあらゆる分野に応用可能で、プロ、アマを問わず新しい音楽制作/音楽表現の可能性を提供いたします。
  なお、このバリフレーズ・テクノロジーを搭載した製品の第一弾として、「バリフレーズ・プロセッサーVP-9000」を発表、発売いたします。

バリフレーズ技術とは
  テープレコーダーやサンプラーにおいては、「テンポ(速さ/タイム)」を変化させると、「音の高低(ピッチ)」も「音質(フォルマント)」も同時に変化してしまいます。これは録音されたものを再生する時に極めて自然に起こる現象です。この自然現象に対抗して、サンプラーを使った一部の音楽制作などでは、ピッチを変えずにテンポを変えるというような作業が現状でも行われていますが、そのためには膨大な時間や労力が必要でした。
  バリフレーズ(VariPhrase)とは、録音したオーディオ・フレーズをいくつかのアルゴリズムを持つ新開発エンコーディング・メソッドにより解析し、「音の高低(ピッチ)」「テンポ(速さ/タイム)」「音質(フォルマント)」といったオーディオ・フレーズを構成する3要素を解析・抽出し、そしてこれらを「独立してリアルタイムにコントロール」するローランド独自の先進技術です。
  これにより時間や労力の大幅な削減だけでなく、従来のシンセサイザーやサンプラーでは表現できなかったまったく新しい演奏表現、サウンド・デザイン、パフォーマンスが可能になります。

バリフレーズ・プロセッサー VP-9000
 この新技術「バリフレーズ・テクノロジー」を搭載した第一弾の新製品がバリフレーズ・プロセッサー 「VP-9000」です。
  「VP-9000」は、マイクロフォンを使って直接録音した音声や、さまざまなオーディオソースから録音した音声を、3つのつまみ(「音の高低(ピッチ)」「テンポ(速さ/タイム)」「音質(フォルマント)」)とMIDI(注)で、自在に、リアルタイムにコントロールすることができます。このVP-9000により、斬新でさまざまな音楽制作スタイルや音づくりに活用できます。

注:MIDI
電子楽器間の演奏情報のやりとりを規定した世界統一規格。
VP-9000のコントロールには、主にMIDI対応の鍵盤楽器やコンピュータを使用します。

アプリケーション例

  • リミックス・楽曲制作
    リミックスの制作は、従来、素材の下処理に膨大な時間がかかっていました。異なるテンポ、異なるキーのフレーズをミックスするために、サンプラーやパソコンなどでいったんフレーズを取り込み、タイム・ストレッチやピッチ・シフトなどを駆使して合わせ込む必要があります。このクリエイティブとはいえない煩雑な作業を敬遠する人のためにサンプリングCDなども多数ありますが、同じテンポ、キーのフレーズしか選べないという選択肢の狭さが障害となっていました。VP-9000では、サンプルをエンコードするだけで、後はテンポ、ピッチともに自在に、しかもリアルタイムにコントロールすることができるため、さまざまなフレーズを自由に組み合わせ可能。テンポ・シンク機能を使えば、複雑な設定不要でテンポが同期します。また、フレーズ全体のピッチ変化だけでなく、フレーズの途中からピッチを変えることも出来るため、新しいフレ−ズを創造したり、無限のバリエーションをつくり出すことができます。
     
  • サウンド・デザイン
    音の3要素を独立してコントロールできるVP-9000は、単なるサンプル再生だけでなく、積極的な音づくりにも活用できます。録音したフレーズをあたかもシンセサイザーの音源波形のように扱い、従来のシンセサイザーでは表現できないサウンドを創造することができます。
     
  • パフォーマンス
    ドラムやベース/ギター/シンセなどのフレーズを鍵盤上にアサインすることにより、リアルタイムに各フレーズをコントロールしながら演奏することができます。テンポやピッチもその場で即座に変更可能。レガート奏法でフレーズの途中からピッチを変えたり、フレーズを活かしたまま和音で演奏するなど、リアルタイムのライブ・パフォーマンスにも威力を発揮します。観客のノリに応じて、フレーズの一部を延ばすなどといったライブでのトリッキーな演奏にもフレキシブルに対応します。
     
  • グルーブ/クラブ・シーン
    クラブなどのDJは、通常、既存曲のレコードやCDからフレーズを抜き出して、さまざまな手法で音楽を作り出します。VP-9000を使えば、オリジナルの持つ独特の「グルーブ感」や「質感」を演奏にダイレクトに反映できます。また実際のクラブなどのライブにおいて、従来では考えられなかった「リアルタイム・ミックス」が可能になります。
     
  • ジングル制作/MA
    時間あわせが大変なジングル制作でも、VP-9000は活躍します。従来の方法では、苦労して時間あわせをしても、音質が変わってしまったり、劣化して思うような結果が得られないケースがありましたが、VP-9000を使えば、高音質のまま時間を自在に調節することができます。また、映像に音声を合わせるMA作業においても、再生速度の調節のみを自在に調節できるVP-9000は威力を発揮します。

製品情報:VP-9000

■報道関係の方のお問い合わせは、下記にお願いいたします。

ローランド株式会社 広報室 室長 佐藤 知雄/渡辺 徹
〒530-0004 大阪市北区堂島浜1-4-16
TEL:06-6345-9806 FAX:06-6345-9792
E-mail:koho@roland.co.jp

■一般のお客様のお問い合わせは、下記にお願いいたします。

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大阪 06-6345-9500


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