システム概要
リニューアル・オープン時に更新された24chのアナログ・コンソールをリプレースする形で、2009年8月にV-Mixing Systemを導入。M-400と2台のS-1608を組み合わせ、ステージ側で32ch入力/16ch出力が行えるシステムとなっています。また、M-400にはM-400 RCSをインストールしたWindows PCを接続し、リモート・コントロール機能をフルに活用。コンパクトなタブレットPCも用意して、離れた場所からの遠隔操作にも対応したシステムを構築しています。また、ビデオ・カメラとPCの映像を、V-5で切り替えてプラズマ・ディプレイへ表示。同時にライブの模様をDVDレコーダーで録画しています。

システム図
導入のポイント

LIP2nd オーナー 葛目 将也様・談

FOHから見たステージ
V-Mixing Systemとは、新しいコンソールをチェックするために出向いた展示会で出会ったんです。他に目当てのコンソールがありましたが、外部PCからのリモート・コントロール機能を知って、一気にV-Mixing Systemに惹かれてしまいました。他社のデジタル・コンソールでも同じような機能を謳っているものはありますが、V-Mixing SystemにはM-400 RCSという専用のソフトウェアが無償で提供されているので、PCを使用しても本体とほぼ同じGUIで操作することができます。さらにタブレットPCを使用すれば、ステージなど離れた場所から遠隔操作することも可能です。「これは凄い」ということで、即導入を決めました。

ステージ袖にセッティングされたS-1608
LIP2ndは地元の高校生や大学生など、若い子の利用率がものすごく高いんです。ライブをやり慣れていない出演者が多いので、例えばリハーサルの時にPAブースから「何か問題ないですか?」と聞いても、何をどんな風にリクエストしたらいいのか分からない方も多いんです。しかしタブレットPCがあれば、リハーサルの最中にエンジニアがステージに足を運んで「モニターの音はどう?」とバンドに声をかけることができる。バンドの若者も、すぐ横にエンジニアがいれば気軽にいろいろな要望を言ってくれます。その結果、演奏は格段に良いものになりますし、またここでライブをやってみたいと思ってくれる。タブレットPCを使ったリモート・コントロールは、演奏者とエンジニアの関係を近くしてくれる、本当に素晴らしい機能だと思います。
このライブ・ハウスの経営を引き継いだとき、僕はすぐにでもデジタル・コンソールを導入したかったんです。なぜならこういう小さなライブ・ハウスにこそ、シーン・メモリーが有用だということが分かっていましたから。シーン・メモリーを使用すれば、バンドに応じたセッティングの変更も一瞬で完了しますし、それで時間に余裕ができた分、機材の転換を手伝ってあげることができます。V-Mixing Systemのおかげで、LIP2ndはより地元の人たちに愛されるライブ・ハウスになったと自負しています。

LIP2nd マネージャー 小森 浩司様・談

コンソール脇に設置されたV-5
V-Mixing Systemで特に気に入っているのは、REACによるオーディオ伝送ですね。従来のアナログ・マルチケーブルは、トラブルが起きたときに対処するのが大変で、これまで何度も泣かされてきましたから。それがV-Mixing Systemでは、たった2本の細いCAT5eケーブルで済んでしまう。まさに夢のライブ・システムだと思います。あとは、数台あったアウトボードが不要になったのも嬉しいですね。FOHのスペースが広くなりましたし、コンソール周りの温度も多少下がったような気がします。

LIP2nd エンジニア 岡 弘明様・談

ステージ上でタブレットPCのM-400 RCSを操作する岡 様
何と言ってもタブレットPCで操作できるのは素晴らしいです。出演者の要望に合わせてモニターを調整できるだけではなく、ステージ上でミックスすることもできるので、エンジニアリング的にも作業が早くなったような気がします。それにM-400とM-400 RCSは、ディスプレイの視認性が優れている点も気に入っています。EQやダイナミクスの設定がグラフィカルに確認できるというのは、エンジニアにとっては大きなポイントです。