ローランド業務用音響/映像機器導入事例インタビュー 小島肇(HAJIMEVISION)様
ビデオ・フィールド・レコーダーF-1を極寒の北海道での収録/編集に生かす
映像作家 小島肇さんは、2009年1月に陸上自衛隊最強部隊の活動にスポットを当てた作品『北の護り〜精鋭たちの群像』を制作。その時に収録機材として使用したのがビデオ・フィールド・レコーダーF-1です。厳寒期の北海道における撮影の様子と、F-1の使用感を伺いました。
プロフィール
小島 肇(HAJIMEVISION:ハジメビジョン) http://www.hajimevision.com/
映像作家、HAJIMEVISION主宰。陸上自衛隊在職中に広報室長として空撮や演習を含む多様な撮影/編集を実践。演出/制作ディレクターとしても活躍。その後、2006年に制作スタジオ“HAJIMEVISION”を設立。持ち前のバイタリティーとさまざまな現場で磨いた映像技術をもとに、企業/個人、過去/現在の垣根を越え、2度とない感動と瞬間を映像作品に残す。映像のテーマはスポーツから社史までと幅広い。
実際の撮影システムはどのようなものでしたか?
過酷な環境で活躍するレンジャーにいかに肉薄できるかが撮影のポイントでした。この条件でも機動力が確保できるということで、エディロールのビデオ・フィールド・レコーダーF-1とキヤノンのビデオカメラXL-H1の組み合わせを選択。F-1とカメラは、別売されているVマウント・キットF1-VMKで一体化、6ピンのi-LINKケーブル1本で接続しました。F-1はテープと違い長時間の連続収録ができるので、行動中でも残量が気になりませんでしたね。

撮影機材選択のポイントはどこでしたか?
自分もレンジャー隊長として訓練に参加した経験があり、気象の厳しさも隊員たちの行動の過酷さも知っていましたので、F-1用に用意されているフラッシュメディア(Solid State Drive Unit)F1-SSD64を記憶媒体として装着しました。SSDはメカレスで回転部分がなく、故障する心配が少ないからです。また、今回は雪山訓練以外にもヘリコプターの飛行訓練や戦車連隊の演習撮影もありました。寒さだけでなく風圧や振動といった悪条件の中で無事収録が行えたのも、このSSDのおかげだと思います。

F-1付属のHDDも役立ったそうですね。
現場ではSSDで4.5時間まで撮影し、付属のHDDにはその撮影データ2回分のバックアップができました。F-1本体にもSSDにもUSB2.0端子があって外部メディアに簡単にコピーできますし、SSD/HDDはリムーバブル・タイプなので運用に自由度がありますね。

厳寒地で使う工夫はありますか?
ニセコの雪山訓練では、北海道特有の変化が激しい気象の中で3日間に渡る撮影を敢行しました。-10℃を下回る屋外ロケの低温対策として自作カバーで保温の工夫をしましたが、大容量のバッテリーを使ってF-1の通電状態を維持したまま撮影を続けるのも運用のポイントだと思いました。

撮影から編集へのワークフローはいかがでしたか?
テープとF-1で同時収録し、テープをバックアップに、F-1のデータを編集に使いました。編集はMacのFinal Cut Pro。テープからキャプチャーすると長い時間がかかりますが、F-1の収録では直接ファイル化されるので、データをMacにコピーするだけ。大幅な効率化に繋がりました。編集に使うファイルはmovですが、シェアウェアのClipWrapを使えば、簡単にF-1のm2tファイルをmovに変換することができます。
*ご参考:F-1編集開始までのワークフロー

撮影制作でのF-1の満足度は?
機材には過酷な環境の中、F-1のおかげでテープ残量など気にすることなく取材に集中できました。編集ワークフローへもスムーズに移行できました。現場の感動を伝える映像制作をモットーとしていますので、それを支えてくれる機材は大切だと思っています。今回、過酷過ぎる現場なのではと心配していましたが、F-1は十分期待に応えてくれました。Ver.2になってさまざまな機能が追加されたように、この自由度のあるシステムも魅力だと思います。

◎『ビデオα』2009年3月号に詳細レポート「厳寒の北海道で陸自最強部隊を撮影」(P.90〜97)が掲載されています。
小島さんのブログにも撮影制作の様子が紹介されています。

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