-- 実際に番組でSP-404SXをお使いになっていただいているということですが、SP-404SXのどのような点が気に入っていますか?
橋本:一番便利だと思ったのは、記憶メディアがSDカードで、パソコンで作ったBGMやSE(効果音)等のポン出し素材をすぐに取り込んで、そのまま放送で使えるということです。付属のユーティリティ・ソフトを利用すれば、簡単にパッドへの割り当てが行えるので、これは本当に楽ですよ(ポイント1)。最初は、このソフトがWindows版だけなのかと思って心配したんですが、ちゃんとMacintoshにも対応していて、安心しました。おかげで、SDカードのやり取りだけでポン出し素材が用意できるので、便利過ぎて、逆に「DJさんがSDカードを自宅に忘れてこないかな」って心配するくらいです(笑)。

-- 記録メディアがSDカードとなったのと同時に、記録フ ォーマットが音楽CDと同様の44.1kHz/16ビット・リニア(WAVE/AIFF)となりましたが、音質的にはいかがですか?
橋本:この高音質は、放送業務ではとても助かります。番組中のポン出しで使用しても、まったく問題ないクオリティですよ(ポイント2)。

-- 放送局では、一般的に番組のジングルやSEは、いわゆる業務用のポン出し機をお使いになっていると思いますが、それらの業務機器とSP-404SXの一番の違いはどこにあるとお感じですか?
橋本:エフェクト系が充実している点ですね。SP-404SXにはエフェクトが29種類も内蔵されていて、それらを遊びながら使っていけます(ポイント3)。例えば、1つのSEに対しても、エフェクトを使うことでいくつものバリエーションが簡単に作れるという点が面白いですね。リサンプリングの機能も搭載されているので、エフェクトをかけたバリエーションを、それぞれ別のサンプルとして管理することもできて便利です。しかも、ツマミでコントロールできるので、ちょっとこもった音色にしたければ、FILTERのエフェクトを使うなど、その場ですぐに調整できるので、使い勝手もいいと思います。

-- 放送業務では、エフェクトは活用されていないのかと思いました。
橋本:これだけユニークなエフェクトがたくさん内蔵されていると、自然と使いたくなりますよ。「この音が、どんな音に変わっちゃうんだろう?」って、興味も湧いてきますしね(笑)。パンチの音だって、まったくパンチじゃなくなるくらい、大幅に音色を変えられますから。

-- それは、嬉しい想定外です(笑)。

橋本:それも、変わった音を作るだけでなく、実用的でもあるんですよ。アタックの音が1つあれば、それをエフェクトで何種類か用意できるわけですし、毎回、ちょっとずつ違ったアタックを鳴らすことも可能になりますからね。このサンプラーがあれば、一般の方でも自宅で番組が作れますよね。最近は、個人でネット・ラジオなどを作っている方も増えてきていると思いますが、ジングルやSEなどのポン出しは、すべてSP-404SXで問題なくカバーできると思います。とにかく使っていて遊べるし、楽しいツールですよね。


コンパクトなサイズに、
ポン出し機としての あらゆる機能が凝縮されている

-- 個人でラジオ番組を作る際に、SEを効果的に鳴らすアドバイスはありますか?
橋本:その場の雰囲気に尽きると思いますよ。そろそろ何か欲しいなと思うタイミングで、拍手の音を鳴らしたり。いいタイミングでSEを入れられれば、より効果的になります。私達の番組であれば、テーマ曲を流しながら、それにパンチやキックのSEを重ねれば、リスナーに「闘っているんだな」といった印象を持たせることができますし。

-- ラジオという音だけの世界だからこそ、ひとつひとつのSEが、よりイメージを膨らませるんですね。演劇や戦隊ショーなどのポン出しでは、内蔵のパターン・シーケンサーを利用して、キックやパンチといった一連の動きに合わせてSEのシーケンスを組んでお使いになっている方もいるようです(ポイント4)。
橋本:ああ、なるほど。そういった活用法もあるんですね。これくらい、いろんな使い方ができるようになると、SEのポン出しと言うよりも「どういったSEを鳴らすのか、どういうBGMのフレーズを選ぶのか」という点がポイントになるでしょうね。もちろん、番組の内容によって使い方は大きく変わってくると思います。BGMしか使わない人もいるでしょうし、アタック系の音しか入れない人もいるでしょうし。これがニュース番組であれば、次のニュースに移るタイミングでアタック音が入れば効果的ですよね。

-- その他に、SP-404SXの気に入ったポイントはありましたか?
橋本:やはり、このコンパクトなサイズですよね。持ち運びにも便利なサイズに、ポン出し機としてのあらゆる機能が凝縮されている印象です。電池駆動にも対応しているので、中継先でも使えると思います(ポイント5)。実際に「EVENING SESSION」という番組では、隔週火曜日に東京タワー大展望台の特設ステージから公開生放送を行っているのですが、ここのスタジオと同じ環境を作るために、これまでは前のモデルのSP-404を使ってジングルなどを鳴らしていたんですよ。新しいSP-404SXの方が、音質面やPCとの親和性が向上していますから、これからはもっと便利になりそうですね。

-- 1音だけ鳴らす場合に出力ゲインを+12dBまで上げられて、もっともS/Nがいい状態で発音させられたり(ポイント6)、バンクごとにプロテクトをかけられたりと、業務使用でも便利な機能も豊富に搭載されていますが、放送業務で使用するという視点で、何か気が付いた点はありますか?
橋本:本体でサンプリングする際に、入力機器に合わせて入力ゲインを調整できて、+4dBuの業務機器にも対応しているというのは実用的ですね(ポイント7)。それに、サンプルのレベルもツマミで調整出来るじゃないですか。昔のCDは音圧レベルがかなり低かったりするので、最近のCDとのレベル差があり過ぎて、そのままでは使いづらいんです。放送で使用する際にはレベルを整えておくことが重要なので、レベルを揃えておけばポン出しもしやすいので、便利ですよ。

--最後に、橋本さんにとってSP-404SXのポン出し機としての魅力を教えてください。
橋本:やっぱり"速攻性"ですよね。叩けばすぐに鳴る。押せば何回でも鳴らせる。「BAM!」は番組のテーマがアメリカン・コミックなんですが、パンチでもキックでも、その場でパッドを連打すれば、連続して"ダダダダダッ" ってSEを鳴らせるじゃないですか。これって、CDベースだと不可能なことですからね。

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プロフィール
●番組ディレクター:橋本一作
エフエムインターウェーブ(株)編成制作局編成制作部所属。1994年より、主に関東地域のテレビ、ラジオ局で数々の番組制作に携わる。InterFMでは、開局直後から現在に至るまで番組ディレクターとして活躍。また、プロダクション・ディレクターとして、ジングル制作なども手掛け、InterFMのブランディングの核となるサウンドを作り出している。

BAM!

月〜金曜日 21:00〜23:00
ソウル、ロック、パンク、オールディーズ、エレクトリック等、ジャンルレスで一歩先を突っ走る選曲と過激なトークで暴走しまくる超お騒がせプログラム。
■番組HP
http://www.interfm.co.jp/bam/