V-Piano
ローランドはこれまで88鍵ステレオ・マルチサンプリング・ピアノ音源や各種レゾンナンスの搭載などにより、デジタル・ピアノの極限を目指してきました。そして今回、さらなるクオリティを追求し、オーセンティックなグランドピアノからプログレッシブなピアノ・サウンドまでを幅広く表現するために開発されたのがローランドの新たなる“V”、V-Pianoです。V-Pianoでは、サンプリングとは異なる新しい音源方式を採用し、ピアノを構成するさまざまな要素を調整できるコンポーネント・ベースでの音づくりが可能。世界の銘機と呼ばれるアコースティック・ピアノならではの音色をリアルに再現することはもちろん、ピアノ・マイスターや調律師になった感覚で、サウンドを多彩にカスタマイズすることも可能となっています。V-Pianoのコンセプトは「Vintage=極上」と「Vanguard=先駆者」。アコースティック・ピアノに敬意を払いながらも、新たな先駆者となる新時代のピアノです。また、「Vintage」から「Vanguard」まで、究極のピアノ・サウンドを実現するV-Pianoにアップデータが登場。4つの新たなピアノ・モデルを追加することにより、さらに進化したピアノ・サウンドを生み出すことができるようになりました。
鍵盤を叩くと、フレームに張られた金属弦をハンマーが打ち、その音は他の弦も共鳴させながら、駒から響板へと伝わり、ピアノ各部やホールに豊潤に響きわたっていく…。これがアコースティック・ピアノの発音プロセスです。V-Pianoの開発もこの発音プロセスが基本でした。従来のサンプリング音源とは異なり、弦、ハンマー、響板、ダンパーなど、ピアノ音を生みだす各コンポーネントの複雑な相互干渉を再現。アコースティック・ピアノの発音原理をベースにローランドのデジタル信号処理技術が豊かなピアノ音を忠実に創成します。
このV-Pianoの高度な音楽表現力は、ひとつの鍵盤を弾くだけでもわかります。サンプリング音源ではないV-Pianoは、タッチ強弱による音色変化の段階感や、減衰音のループ感が原理的になく、美しく伸びて、ナチュラルに消えていきます。高度な演奏に応える、複雑で美しい音の響き、指先で千変万化に音を操れるしなやかな音楽性。V-Pianoは、生きているピアノならではの表現力を備えています。
さらに、V-Pianoは発音方式にも新しい発想を用い、従来の最大同時発音数ではなく最大発音仮想弦数という考え方を採用。最大264弦による独立した弦の響きでピアノ・サウンドを構成しています。

V-Pianoは、往年のビンテージ・ピアノの音色を忠実にエミュレート。熟練のサウンド・デザイナーがV-Pianoならではのピアノ・ボイシング・パラメーターをフルに使って音に磨きをかけました。音の調整は、複数弦の微妙なチューニングや、ハンマーの固さ、さまざまな共鳴音の調整など、まさに実際のアコースティック・ピアノで音を磨き込むプロセスそのものです。こうして作られたVintage Pianoモデルのサウンド・バリエーションは、歴史的なアンティーク・ピアノからモダンなコンサート・グランドピアノまで多彩に広がります。
また、ピアノ・コンポーネントをベースにした音源を持つV-Pianoでは、わかりやすいパラメーターの数々により、ピアニスト自らが多彩なピアノ音を創造できます。ピアノ独特の弦、フレーム、響板、ケースなどの複雑な相互干渉による響きも自在にコントロールすることが可能。音楽ジャンルや曲想のままに、ステージで幾つものアコースティック・ピアノを弾き分ける。この夢のようなリクエストにも、V-Pianoなら応えることができます。
「V-Piano Evolution」では、往年の銘機のサウンドを再現する「Vintage」と、今までにないピアノを創造する「Vanguard」で、それぞれ2種類ずつ、計4種類のピアノ・モデルを追加。個性豊かなピアノ・サウンドが楽しめます。
Vintageの「Vertical」では暖かな音の響きが魅力のアップライト・ピアノをモデリング。ビンテージ感あふれる温もりのある音色を得ることができます。また、「V1 Impactance」では重いハンマーによる音色を再現。アタック感のあるサウンドで、バンド・アンサンブルの中でも埋もれることなく存在感を主張します。
Vanguardの「Triple Large」では、「All Triple」をベースに、さらにピアノ・ボディを拡大。現実では体験することが難しい弦の響きが特長です。そして、「Metallic SB」では薄い金属を薄い木材で挟み込んだユニークな構造の響板を持つピアノ・モデルを創造。木材響板とはひと味違った、きらびやかなサウンドが創出できます。
なお、新規4種類のピアノ・モデルは、既存のユーザーもWEBサイトからダウンロードすることで無償にてアップデートを行うことができます。
また、スピーディな音づくりをサポートするPCベースのエディターも合わせてバージョン・アップ。こちらもWEBからダウンロードすることが可能です。

さらに、V-Pianoはアコースティック・ピアノ本来のサウンドを大切にしながらも、物理的な制約を受けない新たな発想でデザインした、これまでにないピアノ・モデルをも搭載しています。“Vintage”と“Vanguard”、この2つの異なるコンセプトを高次元で融合したことがV-Pianoの最大の特長です。Vanguard Pianoモデルの一例をご紹介します。
■すべての弦が銅巻線で、低音域までも3本弦構成のトリプル弦を張ったピアノ・モデル。
通常のピアノの低音弦は銅の巻き弦、中高音域はスチール弦です。そのため、鍵域によって微妙に音色が異なります。また中高音域は一鍵あたり3本構成のトリプル弦が張られていますが、低音域は1本〜2本の太い巻き弦です。そこでV-Pianoでは、すべての弦を銅の巻き弦とし、すべてにトリプル弦を張ったモデルを創造。全音域でナチュラルに音色がつながり、トリプル弦ならではの重厚で深い低音を持ったピアノが誕生しました。
しかもV-Pianoのピアノ・ボイシング・パラメーターは、特定の音や鍵域ごとに設定が可能。たとえば、低音部分だけ、トリプル弦を構成する3本のユニゾン・チューニングのピッチを若干ずらし、低音の響きをさらに豊かにすることもできます。
■全弦シルバー巻線のピアノ、ペダルを使った音色コントロールによる新たな演奏表現。
これもVanguard Pianoの創造力を象徴するピアノ・モデルです。弦の素材を銅より重く、柔軟な材質である銀製の弦に。しかも全弦が3本構成のトリプル弦。銅より重くしなやかな銀に対応するために、ハンマーも大きくて硬いものを想定。このようなドリーム・ピアノもV-Pianoなら実現することができます。
音の伸びがよく、きらびやかなキャラクター、まさにこれまでにないピアノ音です。しかも、たとえば弦のきらびやかさをコントロールするクロス・レゾナンスなどのパラメーターをペダルにアサインし、ステージ上などでリアルタイムに音色を変化させる演奏表現も可能。曲調に合わせてピアノをダイレクトに調音でき、ピアノ演奏に新たな可能性を拓くV-Pianoです。
V-Pianoは、専用に新開発したPHAⅢ(プログレッシブ・ハンマー・アクションⅢ)鍵盤を採用。最高のサウンド・ポテンシャルを十分に発揮できるよう、鍵盤部にもこだわり設計されています。
V-Pianoのために新開発された鍵盤は、弾き心地の良さはもちろんのこと、演奏を音源へ正確に伝える重要な役割を持つセンサー部も大幅に強化。連打やタッチの強弱の微妙な違いも緻密に検出し、音の変化として表現することができます。音源にマッチした専用鍵盤により、ソフトウェア・シンセサイザーなどでは得ることができない、ハードウェア一体型ならではのアドバンテージを活かした優れた演奏感を実現します。
また、鍵盤はローランドピアノ・デジタルやRD-700GXなどで好評のアイボリー・フィール仕様。白鍵は象牙の、黒鍵は黒檀の手触りや見た目を再現しています。吸湿性にも優れ、高品位で快適なタッチを約束します。
そして、グランドピアノを弾いたときに感じる特有のクリック感をしっかりと再現する、エスケープメント機構も搭載しています。鍵盤をゆっくり押さえると、途中で抵抗感が増してからすっと軽くなるクリック感。繊細なピアニシモを演奏するときの手がかりにもなる鍵盤の大切な合図も、V-Pianoは確実に再現しています。
V-Pianoは、直感的なコントロールが行えるシンプルな操作系を採用。つまみやスイッチ類は最小限に抑え、ディスプレイにも明快な表示を心がけたことで、よりピアノ演奏に集中することができます。
音色のカスタマイズなど、複雑な操作を必要とするものは、PCベースのエディターを使用することで、よりスピーディなコントロールが可能。グラフィカルな画面を使ってチューニングをしたり、ハンマーの硬さを変えたりと、誰にでもわかりやすいサウンド・メイキングが行えます。
最高のサウンドを心地よい響きで。空間を意識したピアノ専用のアンビエンスを搭載しました。ホールやスタジオなど12種類を内蔵。フロント・パネル上の[AMBIENCE]つまみで、臨場感あふれる音を自在に演出できます。
V-Pianoはさまざまなニーズに対応できるよう接続端子も充実。アウトプットは独立した2系統(標準フォーン/XLRをそれぞれ装備)を搭載しているので、例えばアンビエンスだけを別に出力するなど、ライブ・ステージでのPAへの出力や、スタジオでのレコーディングにも柔軟な対応が可能です。
そのほか、各種ペダル端子も多彩に装備。専用のピアノ・ペダル(3本ペダル)やダンパー・ペダルはもちろん、アサイナブルなコントロール・ペダル端子も2系統装備しているので、音色の切り替えなどをスムーズに行うこともできます。
※製品の仕様及びデザインは改良のため予告なく変更することがあります。
FS-6
デュアル・フット・スイッチ
ラッチ/モーメンタリー、極性が切り換えられる、小型でタフなデュアル・フット・スイッチ
EV-7
Expression Pedal
オルガン・プレイ専用に設計
KS-V8
キーボード・スタンド
V-Pianoとの組み合わせを前提に設計された専用スタンド。
RH-300
Stereo Headphones
最新デジタル・サウンドのモニターに最適な高音質の密閉式ヘッドホン
FS-5U
Footswitch
モーメンタリー・タイプのフット・スイッチ
DP-2
Pedal Switch
シンプル、そしてコンパクトなペダル・スイッチ
EV-5
Expression Pedal
優れた操作性の小型ペダル
DP-10
Damper Pedal
より安定性を高めたダンパー・ペダル