Sound Sparkと言えば、国内外の凄腕ミュージシャンによる白熱のライブ・セッションも大きな見所のひとつ。この日だからこそ実現した、ほかでは絶対にありえない超豪華なステージの数々をたっぷりと紹介しよう。
この日、最初にステージに登場したのは、篠田元一、小川文明、三柴理といった日本を代表する3人のキーボーディスト。ピアノのみで弾きまくると言うコンセプトで昨年秋に結成されたスーパー・ピアノ・トリオ『鍵盤王子』の東京初ライブが、Sound Spark 2007のステージで開催された。

ステージ上には、デジタル・グランドピアノRG-7のほか、FP-7Fantom-X8が並び、作曲者がRG-7を弾くなど、曲によって各楽器の演奏者が入れ替わるといったユニークな構成。プレイスタイルがまったく異なる3人の個性派キーボディストによって織り成されるアンサンブルは、時にはメロディアスに、そして時にはアグレッシブ。ピアノならではの醍醐味と表現力を充分に堪能させてくれた素晴らしいパフォーマンスであった。

そんな中で、三柴氏作曲の『鍵盤王子のテーマ』では、観客に「鍵盤!王子!」という掛け声を求めたり、愉快なMCで笑いを誘うなど、会場を終始和やかなムードに包んでくれた。
次に会場をヒートアップさせたのは、あの「四人囃子」で数々の伝説を残してきたギタリスト森園勝敏氏。ボスの最新コンパクトFBM-1"Bassman"とFDR-1"Deluxe Reverb"を巧みに使いこなしながら、『HideAway』や『feelin' all right』などのブルージーなナンバーで会場を魅了した。

ライブ中盤になると、和田アキラ氏がゲストとして登場。V-Guitar System VG-99のDビームやリボン・コントローラーを駆使しながら、森園氏との絶妙なコンビネーションで演奏したのは、PRISMの名曲『Memory Of The Moment』、『Back Street Jive』だ。次に登場したのは、ご存知Dr.Kyon氏。FP-7を使ったダイナミックなピアノ・プレイでサンダークラップ・ニューマンの『Someting in the air』を歌い上げると、続いて演奏されたのは、なんと四人囃子の『レディ・ヴァイオレッタ』! 通好みの涙モノの選曲で、大きな歓声を浴びていた。

そしてラストは、力作コンテストの審査員として来場していた浅野孝己氏が急遽参加し、総勢7名でロバート・ジョンソンの『Walkin' Blues』を演奏。日本トップクラスのミュージシャンが一堂に会したそのステージは、まさに伝説と呼ぶにふさわしい、何とも贅沢な瞬間であった。
Sound Spark 2007のフィナーレを飾ってくれたのは、プログレッシブ・メタルの雄、ドリーム・シアターのキーボーディスト、ジョーダン・ルーデス。用意された約200席の客席はもちろん、すべての通路が立ち見客でぎっしりと埋め尽くされるほど、場内は超満員となった。

ジョーダンは、Fantom-X8をメインに、V-Synth GTVP-550をセッティング。ほとんどの曲でシーケンサーを使わず、超速弾きでFantom-X8やV-Synth GTを操る姿は、まさに圧巻の一言(しかも、Fantom-X8はピアノ鍵盤!)。そして、V-Drumsをパワフルに叩くチャーリーと共に、高速の変拍子フレーズを完璧に決めていく驚異のパフォーマンスに、客席からは「スゴイ!」「カッコいい!」という感嘆の声が上がっていた。

もちろんテクニック面だけではない。実に多彩に作り込まれた音色をフレーズごとに瞬時に切り替えての演奏は、もはや人間業を通り越し、まるで魔法のよう。そんな凄まじいプレイを連発させながらも、常に客席には笑顔を振りまきつつ、Rudess Morgenstein Projectの『Over The Edge』や、自身のソロ曲『Screaming Head』、『Ra』など、アンコールを含む計8曲が演奏された。約70分のステージを終えたふたりは、ステージ前に押し寄せた多くの観客と笑顔で握手を交わし、スペシャルな一日を見事に締めくくってくれた。
グランプリ
鎌内美帆さん
力作賞
小倉久尚さん
Cakewalk賞
立岩俊彦さん
審査員特別賞
市川龍之介さん
(市川演歌倶楽部)
一般投票特別賞
G-ROUNDさん

今年で19回を迎えたコンピューター・ミュージックの祭典「力作コンテスト」の表彰式が、Sound Spark 2007のメインステージで行われ、各受賞者に、審査員長の浅野孝己氏や、篠田元一氏、古代祐三氏、寺島明人の各審査員から賞品が贈呈された。グランプリには、昨年に一般投票特別賞を受賞した鎌内美帆さんが選ばれた。前作よりも自分らしさを追及したというドラマチックな作品『放課後の優等生』が流れると、場内からは大きな拍手が送られた。

また、若者だけでなく、団塊の世代の作品が高い評価を受けたのも、今年のコンテストの特徴のひとつだ。『性別や年齢に関係なく、多彩なジャンルで自分の個性を表現できる時代。いろんなことにチャレンジして、これからも素晴らしい音楽を作り続けて欲しい』という浅野氏の総評の通り、今年の受賞作品は、いずれも音楽性が高く、なおかつバラエティーに富んだ楽曲揃いとなった。

「力作」ホームページで受賞作品を確認していただけます。

ギタリスト関秀樹氏によるWindowsベースの音楽制作ソフト、SONAR 6を使ったレコーディング・クリニックがサブステージで開催された。SONAR 6と発表されたばかりのMIDIキーボードPCR-800にデジタルミキサーM-16DXを組み合わせ、レコーディングの手順をわかりやすく解説してくれた。

特にSONAR 6に付属されている『Session Drummer 2』を使ったリズム・トラック制作や、『V-Vocal』を利用したボーカル編集には、多くの観客が関心を寄せていた様子。2月下旬にはWindows Vistaに対応するといったニュースもアナウンスされ、クリニック終了後も多くの方がSONAR 6をチェックしていた。
 
1月にアメリカで開催された『NAMM SHOW 2007』でベールを脱いだ話題の新製品が、大阪(2月8日)と東京(2月10日)で、国内初お披露目となった。Sound Spark 2007の両会場で合計1000名以上の熱い視線を集めたこれらの新製品を中心に、各ブースの様子をレポートしよう。
シンセコーダーで一番の注目を集めていたのが、デュアル・コア化により大きな進化を遂げたV-Synth GTだ。楽器固有の『演奏表現』をモデリングできる新開発AP-Synthesis(Articulative Phrase Synthesis)による新次元の表現力を確かめに、多くの人が試奏の列を成していた。

ピアノ・コーナーでは、家族連れのお子様が、楽しそうにピアノを演奏する姿が数多く見受けられた。その中でも、最新のFP-7の優れた音色や、鍵盤にオーディオ・フレーズを割り当てられる新機能オーディオ・キーには、驚きの声が上がっていた。

カラー液晶を採用し、作業性が大幅に向上したMV-8000は、V-LINK機能を使った音と映像とのパフォーマンスが「面白い」と女性にも大好評。motion dive .tokyo Performance Packageと組み合わせることで、音楽と映像を直感的にコントロールするという新しいパフォーマンスの可能性を、これまで以上に多くの方が感じたようであった。
入出力部とコントローラー部をセパレートできる新コンセプトのデジタルミキサーM-16DXは、Windows Vista上で動作させたSONAR 6とセットで展示。M-16DXの出力をSONAR 6でマルチトラック・レコーディングできるなど、これまでのミキサーとはひと味もふた味も違ったM-16DXの説明に、熱心に耳を傾ける姿が数多く見受けられた。

また、鍵盤やコントローラーの性能が大きく向上したMIDIキーボードPCR-800や、大人気のWAVE/MP3レコーダーR-09のカラーバリエーションモデルも注目の的。これらを手に取り、その操作感や音質を自分の目と耳で確かめようという方々がひっきりなしに同コーナーを訪れていた。
ひっきりなしに試奏の列ができていたのが、V-Guitar System VG-99と、BOSSレジェンド・シリーズだ。

VG-99は、これまでよりも軽量・コンパクト化されただけでなく、Dビーム、リボン・コントローラーの搭載により、これまであり得なかったギターサウンドのコントロールが可能に。新しいサウンドを求めるギタリストが、我さきにと、この斬新なサウンドをチェックしていた。

その一方で、オールド・ロック・ファンを唸らせたのが、BOSSレジェンド・シリーズのFDR-1FBM-1。フェンダー'65デラックス・リバーブと'59ベースマンを忠実に再現したサウンドには、音にこだわるギタリストも大きく頷き、納得といった表情を見せていた。

その他、コンパクト・シリーズの歪み系最新モデルDyna Drive DN-2 / Fuzz FZ-5 / Metal Core ML-2の3機種も大人気で、試奏コーナーは終始盛況であった。
手で叩いて演奏するという、もっともシンプルな奏法で、世代を超えて大人気だったのがHandSonic 10。音色を細かくチェックする人、Dビームや効果音を鳴らして遊ぶ人、リズム・コーチ機能に挑戦する人など、さまざまなプレイ・スタイルで、楽しみながら叩いている様子が様子が印象的だった。

また、V-Drumsコーナーも大盛況。スネアとタムのすべてのパッドにメッシュ・ヘッドを採用した新ラインナップTD-6KX-Sで、友達同士、自慢の腕を披露し合うといった光景も見られた。
このページの上へ