Roland SYNTHESIZER DAY
(文:キーボード・マガジン編集長 山本奈緒)

去る6月12日、ベルサール秋葉原にて開催されたRoland SYNTHESIZER DAY。 JUPITER-80のリリースに先駆け行われた同イベントには、そのJUPITER-80を中心に、ローランド・シンセサイザーの現行ラインナップ全機種が展示された。また、貴重な歴代のビンテージ・シンセを並べた展示コーナーや、シンセに精通したマエストロたちによるトーク・セッション、アーティストによるライブ・ステージなど、シンセ好きには堪らない内容が盛りだくさん!まさに"シンセサイザーの日"といえる超豪華ラインナップにシンセファンの熱気が溢れた当日の模様をレポートしよう。

まだリリース前のJUPITER-80の初披露イベントということで大きな注目を集めていたRoland SYNTHESIZER DAY。東日本大震災の影響で、延期された上での開催となったが、12:30の開場時刻の何時間も前から長蛇の列ができ、多くの人が"この日を待ち望んでいた"ことが伺える。開場直後に会場はたくさんの人で埋め尽くされ、試奏用に用意されたシンセの周りには順番を待つ人だかり。JUPITER-80の前には担当スタッフに質問しながら、実際に音を耳で確かめる来場者の姿も多く見られ、注目が集まった。そのほか、Fantom-GやJUNOシリーズをはじめ、ローランドの現行機種がずらりと並べられ、来場者にとってはそれらを順々に弾き比べられるという非常に贅沢な"試奏会"となった。

JUPITER-80を試奏する人が途絶えることがなかった。SuperNATURAL音源をフル搭載、という最高峰のスペックによるサウンドに驚く人も多数。

会場には、 Fantom-GJUNOシリーズV-Synth-GTGAIAVP-770などのシンセから、RD-300NX700NXV-Combo VR-700といったステージ・キーボード、AX-SynthLucinaなどのショルダー・シンセサイザー、さらにV-PianoアトリエAT-350Cまでもセッティング。現行機種フルラインナップによる一大試奏会となった。

キーボードのほかにも、DAWソフトのSONAROCTA-CAPTUREといったオーディオ・インターフェースや、レコーダーのR-05など音楽制作関連の製品も展示。

JUPITER-80に並び、この日の目玉だったのが、"Histroy of Roland Synthesizer"と題された、ビンテージ・シンセの展示コーナー。ローランド・シンセの第1号機、SH-1000を筆頭に、26機種にも及ぶ歴代シンセが会場の一角に鎮座して存在感を放つ。もちろんその中にはJUPITER-4やJUPITER-8など姿も。ほかにも滅多に見ることのできない数々のビンテージ・シンセに、それらをカメラに収めようとする人々で常時賑わっていた。また、コーナーの四隅にはスピーカーが設置。そこから齋藤久師氏によるSystem-100MやTB-303を使ったサウンドが流されるなど、耳からもローランドのビンテージ・シンセを楽しめる工夫がされており、これら歴代モデルの開発を経て、JUPITER-80が誕生したという背景を体感させてくれる貴重な展示であった。

"History of Roland Synthesizer"コーナー。SHシリーズやJUPITERシリーズ、JUNOシリーズというローランド・シンセの礎となった機種はもちろん、D-50やJD-800、JP-8000、さらにFantomといった歴代のモデルも展示されていた。

会場内に負けず多くの人を集めていたのが、入口横に設置されたフロント・ステージ。第3回全日本アニソングランプリのファイナリストで、Ayarukaとして活動するボーカリストの坂本彩が、「Cagayake! GIRLS(けいおんオープニングテーマ)」「残酷な天使のテーゼ」「銀河鉄道999」などのアニメソングをはじめとするナンバーを披露。イベント開催中、5回にわたってステージに登場、そのキュートな歌声とボーカル・プロセッサーVE-20を駆使したパフォーマンスで行き交う人たちを引き付けていた。その彼女と今回バンドを組んだのが、篠田浩美(per)、宇都圭輝(key)の2人。宇都はショルダー・シンセサイザー Lucinaのブラック・スパークル・モデルを肩からさげ、スタイリッシュかつ軽快に、かつ傍らのJUNO-Giも駆使してさまざまな音色を聴かせていた。

フロント・ステージでは、アニメソングのほか、Perfumeやいきものがかりのナンバーなども披露され、多くの人が足を止めていた。パーカッションの篠田は、HandSonic10をセット。

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