横浜市立川井小学校

  • 部活動・学校行事
  • 音楽づくり/創作
  • 歌唱 / 音楽

電子ドラムやシンセサイザーを取り入れた音楽の授業で、
子供たち同士のコミュニケーションの輪がひろがります。

学校外観
横浜市立川井小学校 音楽科 板橋 典子 先生

【対象学年:小学6年生】

横浜市立川井小学校では、平成23年度より、ショルダー・シンセサイザー「ルシーナ」とシンセサイザー「JUNO-Gi」、電子パーカッション「RMP-12」、電子ドラム「HD-1」を導入。音楽の授業や音楽会、課外活動などのさまざまな学校行事に積極的に活用されています。

川井小学校は、よこはま動物園「ズーラシア」に隣接、学校との境には「小川アメニティ」が作られていて、数年前から地域の方々とも協力し、ホタルを育てて放流しているということでした。そんな自然豊かな環境に囲まれた学校を訪れ、器楽アンサンブルの授業を見学させていただきました。

電子楽器だけのグループを結成し、器楽アンサンブルの授業を実施

川井小学校では、音楽発表会「かわいっ子音楽会」を毎年開催。昨年も5・6年生の器楽合奏で、YMO"RYDEEN"などの楽曲を、「ルシーナ」や「RMP-12」、Vドラム「TD-4K2-S」(電子ドラム) など、電子楽器をたくさん使って迫力のある演奏を披露されていました。そんなこともあり、子供たちは、ローランド製品をすでにみんな知っていて、今回の器楽アンサンブルの授業でも、電子楽器グループへの参加希望が一番多かったようです。

授業の対象は、6年生2クラス。1クラス約30人が6グループに分かれてアンサンブル演奏に取り組みます。ハンドベル、リコーダー、マリンバ、トーンチャイム、鉄琴、そして電子楽器のグループ。電子楽器グループは、キーボードとドラムの構成。キーボードにはローランド・ショルダー・シンセサイザー「ルシーナ」とシンセサイザー「JUNO-Gi」、電子ドラム「HD-1」のほか、電子オルガンとポータブル・キーボードで構成。

曲目はビートルズ "Let it be"と映画音楽"Mission Impossible"。
"Let it be"では、電子ドラム「HD-1」パートの担当の生徒が見事なステックさばきで、フィルインも自分で考えて巧みに挿入。"Mission Impossible"では、キーボード担当の生徒がルシーナを肩掛けして演奏。どうしても立って、カッコよく弾きたかったということでした。音色も、曲に合わせて自分で選んだということで、歪み系のリード音色によるコード演奏とエレキ・ギター音色によるソロ演奏は、生の楽器では、なかなか表現できないアンサンブルを奏でていました。

この日の授業の目標は、「パートの役割、音量のバランスや強弱を工夫して、演奏しよう」でした。電子楽器を使っても、他の楽器と同じように、強く弾いたり、弱く叩いたり、必要に応じてボリューム調整したりして、グループ全体の音量バランスを意識して、表現の仕方を話し合っていました。
真剣に演奏している子供たちの姿が、とても印象に残りました。そして、子供たちの中でコミュニケーションの輪が自然にひろがっていました。

夢中になれる楽器があれば、音楽が、学校が、すべてがもっともっと好きになる

「学校に、目新しい形のシンセサイザー「ルシーナ」や「Vドラム」が来てから、「演奏してみたい」という生徒たちが増えました。今回のアンサンブルの授業でも、普段は、鍵盤楽器にちょっと苦手意識のある男子生徒が、電子楽器グループに自発的に参加しています。やはり《カッコ良さ》や《楽しさ》《音の良さ・新しさ》は、子供たちを夢中にさせるんですね」と、板橋先生。

でも、そんな「みんなが使いたがる電子楽器」だからこそ、新しいルールづくりが大切だと先生は仰っています。楽器のセッティング順序(電源/ボリューム/ケーブル管理など)は、最初の説明以降は、すべて担当の生徒たちが任されていました。みんなが楽しく、有効に使うために、みんなでそのルール守る。「礼儀や規律を守る」という意識づけの指導にも役立っているようでした。

また、「夢中になれるものがあれば、他のことも頑張ろう」という意欲が、クラス全体に芽生え始めているようです。
実際に、電子ドラム「HD-1」を演奏した生徒の一人は、今回初めて電子ドラムを体験し、ドラム教室に通い始めるほど好きになったようなのですが、「新しい楽器が使えるようになったんなら、他のことでも新しいチャレンジができるんじゃない?とアドバイスしたら、ちょっと苦手だった字も、きれいに書けるようにになってたんです!」と、先生もおどろいた様子でお話されていました。

「人と人との関わり、コミュニケーションのとり方、協力する心、達成感、満足感。こうしたことは、音楽を通してこそ、子供たちは学ぶことができるんです」と、先生はお話されています。集団の中で「拍を合わせる」「音量バランスの気づき」「曲想を工夫する」など、音楽の縦と横の関係を学ぶことで自然に身につき、感じ取れるというもの。この感性が、いつしか音楽の領域を越え、学校また社会生活の中でも生かされていく、そんな板橋先生の熱い信念は、これからも川井小学校のさまざまな取り組みの中に浸透していくことでしょう。

川井小学校で活用された電子楽器

電子パーカッション/電子ドラム

キーボード/シンセサイザー

多用途アンプ付きスピーカー(電池駆動)

このページの上へ