

91年メジャーデビュー以来、14年間で26枚ものアルバムを発表。まだまだやりたいことがある、とおっしゃるCobaさんに多忙な中お話をうかがいました。
- 80年代初頭に、なんと自らの手で電子アコーディオンを製作されたと聞きましたが。
当時はプログレッシブ・ロックの全盛期でして。プログレといえば立役者はキーボーディストでした。仏壇のような大量の機材に囲まれて弾く、それがカッコよかった。各メーカーからどんどんシンセが登場してくるので、僕も楽器屋さんに入り浸りだったし、多くのアマチュア・プログレ・バンドにキーボーディストとして参加していました。それをアコーディオンでもやってみたいという思いから電子アコーディオンを作ろうと思い立ったんです。まだMIDI規格さえ制定されていない頃でした。完成した楽器は、今の技術から比べるともちろん稚拙ではありましたが、両手ともベローでのコントロールが可能なものでした。

僕はVアコーディオンは生楽器だと思っています。僕は自分の作品で、コンピュータでプログラムされた音をけっこう使っていますが・・・道具というのは、使いこなすのが人間である限り、必ず使う人の個性が出ます。プログラミングも、同じようなコンピュータ・システムを使っても使う人次第で出てくる音が全然違う。僕は曲のプログラミング作業はロンドンでやることが多いんです。それは一緒にやっているデンマーク人プログラマーがロンドンに住んでいるから。彼は譜面を渡しても、予想外の解釈をするのでとても面白い。彼でないとそのサウンドは出せないんですよ。日本にもそんな人が一人います。フランスには面白いエンジニアが一人いるし・・・だから世界中を飛び回ってレコーディングするという、不経済なことになってしまうんです(笑)。で、アコーディオンはある意味残酷な楽器だと思います。人体との接触面積が最も多い楽器で、その構造は人体の模倣と言っても良い。ベローが肺でリードが声帯です。本人の代わりに歌う楽器なんですね。もちろん歌わせ方は100%奏者が決める。奏者の全てがさらけ出されてしまう、恐ろしい楽器ですね。
